日本最大のRTAイベント「RTA in JAPAN」へ、サイガナックが初取材!
会場の様子のほか、主催のもか氏へのインタビューも行いました。
日本でも人気が加速中!世界が注目するRTAとは?
みなさんは「RTA」をご存じでしょうか?
RTAとは、Real Time Atackの略。ゲームを1からスタートし、ある条件をクリアするまでのタイムを競う遊び方です。
海外ではSpeedrunの名で親しまれており、日本だけでなく世界各国でSpeedrunのプレイヤー=走者がタイムを競っています。
ストーリーをすべてクリアするまでだったり、アイテムの収集などの達成率が100%になるまでだったりと、同じゲームでもさまざまな条件が設定されているので、遊び方は無限大です。
日本最大のRTAイベント「RTA in JAPAN 2019」が開催
会場は東京・台東区にある秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部。
「RTA in JAPAN 2019」は、そんなRTAをさらに発展させることが目的のイベントです。
RTA好きが一堂に会し、オフラインならではの交流を通したコミュニケーションがとれます。
開催期間は12月27日から12月31日の5日間。27日の12時から配信が開始され、そのまま途切れることなく31日20時まで行われます。104時間ぶっ続けで行われる、長丁場のイベントです。
サイガナック記者が到着したころには、すでに満員で立ち見が出ているほどでした。
Twitchの視聴者も1万人を超えており、RTA in JAPANに対する注目度の高さを感じます。
会場での観覧は自由ですが、プレイヤーは登録制になっており、事前に申請が必要です。
プレイするゲームは自由となっており、ハード、ソフトは各自が持ち込みます。
中には被り物やネタファイルなどを持ち込むプレイヤーもおり、RTAの実力はもちろん、トークやネタがウケてファンがつくプレイヤーも多数。
今回会場にいたキイ(aKaFuKu)さんも、そのひとりです。
キイさんはポケモンスナップでRTAを研究する「ポケモンスナップ学会」の副会長を務めています。
学会ではスクウェアヘッド理論やα世界線とβ世界線の選択法など、さまざまな研究が行われており、「本当の仲間は目に見えない」などの名言も生まれました。
今回、キイさんはポケモンスナップ普及のため、カセットを10個も持ち込んでいました。
カセットに残されたデータなどから、持ち主のプロファイルも行うキイさん。カセットにも歴史あり。
主催・もか氏にインタビュー!
RTA in JAPAN主催のもか氏にお話を伺いました。
RTA in JAPANのようなオフラインでのRTAイベントは、2010年から「GDQ(Games Done Quick)」という名前で開催されるようになりました。
はじめは配信機材もカメラ1台のみのような、小さなものでした。しかし、年を追うごとにみるみる人気が高まり、現在では配信視聴者が20万人を超す大規模なイベントになりました。
当時の日本はRTAへの関心が薄く、こうしたイベントはまったくなかったんです。ただ、アメリカでは日本人プレイヤーの活躍も期待されていました。
RTAが普及していない日本のゲームシーンに歯がゆさを感じましたね。
日本でもこうしたイベントが開催されたらサポートしたいと考えていたのですが、なかなか開催されなかったので「それなら自分で開催してしまおう!」と決意しました。
初日から最終日まで配信を途切れさせないことや、チャリティを通じた社会貢献を行うこともGDQを踏襲しています。
RTA in JAPANもはじめは小さなイベントでしたが、現在は私も予想していなかったほどの規模になったため、驚きの連続です。
現在も多くのボランティアスタッフに支えられ、運営を続けられています。選手、スタッフ、観客、一人ひとりがRTAを好きだからこそ、ここまで発展できました。
プレイヤーが主導となって、イベントを盛り上げてくれています。自分の情熱を注げる環境を、みんな待っていたのかもしれませんね。
これからも、プレイヤーが主役となり、RTAのおもしろさを広げていけたらと思っています。
大会期間中は、体力の続く限り会場にいると言うもか氏。
お忙しい中、快くインタビューに応じて頂きありがとうございました!
たくさんのRTA好きが支える「プレイヤー主体」のイベント
もかさん以外にも、会場受付や配信環境の設定など、多くのボランティアスタッフが関わって大会を運営しています。
終電を過ぎたあとも多くの観客が残り、スタッフは近くのホテルに泊まって協力する方もいるなど、まさにRTAへの情熱がこの大会のエンジンになっているんですね。
取材の時間帯に配信されていた「ピカチュウげんきでちゅう」のRTAのレポート記事、「RTA in JAPAN 2019「ピカチュウげんきでちゅう」プレイ中の会場レポート!」も是非チェックしてみて下さい!