大阪・吹田市にある日本最大級のeスポーツ体験施設「REDEE WORLD(以下REDEE)」で
ストリートファイターVによるオフライン対戦会が開催された。
このイベントの会場となったのは、REDEEが備える最新設備と日本最大級のスクリーンでゲームをプレイ可能な「プロゲーマー体験アリーナ」(決勝・準決勝のみ)
対戦・観戦ともに参加費無料のこのイベントでは、ゲーマーはもちろん非ゲーマーでもeスポーツを楽しむことができる。
2020年11月14日(土)に開催された対戦会をSaiga NAKが見学してきたので、その模様をお届けする。
大阪最大規模のeスポーツ施設「REDEE」で参加無料のストリートファイターV対戦会&大会をオフライン開催!
日本最大級のスクリーンで映し出される試合の様子
今回開催された対戦会は、
- 1. チーム発表
- 2. 1回戦
- 3. 2回戦
- 4. 準決勝
- 5. 決勝
という流れになっており、1回戦、2回戦は「Boot Camp プロ練習ルーム」にて行われ、準決勝、決勝は大型スクリーンで対戦画面が映し出されるプロゲーマー体験アリーナで対戦が行われる。
この対戦会には約30名のプレイヤーが参加し、プレイヤー数以上の観戦者が各試合の行方を見守った。
30名の中にはREDEEに勤務するスタッフも参加。
後述のREDEEのマネージャー・古川氏へのインタビューでは、スタッフに格闘ゲームファンがいるからこそ今回の対戦会が実現したと語られている。
対戦会はランダム2onによる2人1組のチームでトーナメントを争う。
チームの組み合わせは試合前に発表された。
1回戦、2回戦を勝ち上がり準決勝へと進んだのは8名。
メインアリーナへ舞台を移し、プロeスポーツの大会さながらの規模で準決勝・決勝が行われた。
プロゲーマー体験アリーナはeスポーツの試合を日本最大級のスクリーンで観戦できる。
なんと高さ8m、横40mという大きさに自分のプレイが映し出され、客席数も258席という圧巻の設備が備わっている。
準決勝1回戦に進んだのは、「カゲツナ & ザベス」のチーム6と「Tsuji(デッドリークイーン) & WE-R1|Jimmy1」のチーム4。
試合結果は
- 1戦目 : ×カゲツナ【ザンギエフ】 - 〇Tsuji(デッドリークイーン)【ギル】
- 2戦目 : 〇ザベス【ファルケ】 - ×Tsuji(デッドリークイーン)【ギル】
- 3戦目 : ×ザベス【ファルケ】 - 〇WE-R1|Jimmy1【ダルシム】
と、チーム6が制した。
続いて行われた準決勝2回戦では、「みどろく & HiFight」のチーム9と「Sirasu & こっちゃん」のチーム15が対戦。
試合結果は
- 1戦目 : ×みどろく【キャミィ】 - 〇Sirasu【ジュリ】
- 2戦目 : 〇HiFight【ブランカ】 - ×Sirasu【ジュリ】
- 3戦目 : 〇HiFight【ブランカ】 - ×こっちゃん【ケン】
となり、チーム9が決勝へ進む。
決勝戦はチーム4とチーム9が対戦。
第1戦はみどろく氏のキャミィとTsuji(デッドリークイーン)氏のギルによる試合となった。
なお、みどろく氏はREDEEのコンテンツマネージャー、Tsuji(デッドリークイーン)氏はREDEEのスタッフで、その二人が決勝まで勝ち上がるということにREDEE従業員の格闘ゲームに対する熱がうかがい知れる。
そんな職場対決を制したのは、Tsuji(デッドリークイーン)氏だった。
後がなくなったチーム9の次なるプレイヤーは、Twitterで格闘ゲームのクリップを投稿していることで有名な、EVO Japan 2019のSFV AE部門でもトップ100に入る実力のプレイヤーであるHiFight氏。
HiFight氏のブランカ、Tsuji(デッドリークイーン)氏のギルの試合となった。
そんな試合を制したのはTsuji(デッドリークイーン)氏。
みどろく氏、HiFight氏に連勝を収めてチーム4が決勝戦を制し、優勝を果たした。
なお、Tsuji(デッドリークイーン)氏とともにチームを組んだWE-R1|Jimmy1氏も、プロゲーミングチーム「WE-R1」に所属するプロeスポーツプレイヤーだ。
試合後はスクリーンの前で集合写真の撮影が行われた。
マネージャー・古川速人氏へインタビュー
今回の対戦会を開催したREDEEのマネージャー、レッドホースコーポレーション株式会社の古川速人氏に開催への思いなどを聞いた。
─ 大会を開催した経緯とは?
今、国内ではゲームセンターが減少しています。
以前はゲームセンターが主催する大会なども多くありましたが、ゲームセンターの減少とともにオフラインの大会は少なくなってしまいました。
REDEEのスタッフには格闘ゲームのプレイヤーが多く、私自身も15年以上ゲームセンターで格闘ゲームをプレイしています。
だからこそ、オフラインの大会を開催したいという思いが強かったんですよね。
REDEEにはそうした大会を開催できるだけのキャパシティがあり、さらにIP使用許諾も頂いています。
こうした強みを持っていたからこそ、この大会を開催することが可能となりました。
弊社では様々なゲームタイトルを取り扱っていますが、その中で老若男女問わず最も知名度があるタイトルが「ストリートファイター」でした。
ルールも操作方法も非常にシンプルなので、昔からゲームをプレイしてきた年代の方々はもちろん、小さなお子さんでも分かりやすいというところが、今回使用タイトルに選んだ理由です。
─ 開催してよかったと感じたことは?
開催できたことで次に活かせる課題が見えました。これは大きな収穫ですね。
REDEEはeスポーツ施設とうたっていますが、コロナ禍ということもあってこれまでeスポーツ施設らしいイベントは開催できずにいました。
新型コロナウイルス感染拡大がいったん落ち着いたタイミングで、やっとREDEEの施設とスタッフで大会を運営することができたんです。
一番に感じられることは、やっぱりお客様に喜んで頂けたことですね。
先日、大手企業がゲームセンター事業から撤退したというニュースもありましたが、ゲームセンターの数そのものが少なくなりました。
さらに、収益に繋がりやすいメダル・プライズゲームの台頭により、格ゲーコーナーの縮小化が進んでいます。
そもそも、最新のゲームが家で遊べるようになったこと。
ボイスチャットを使ってオンライン上でも一緒に遊べる・繋がれるようになったこと。
換気や騒音の問題から入りづらい空間になっていて、親が子供を入れたがらない空間になっていること。
そうした理由によって結果的に、若い世代の方たちが格闘ゲームに触れられる場所、ファーストタッチの場所が失われつつあると感じています。
REDEEが「ファーストタッチの場」「親が安心して子供を遊ばせることが出来る場所」「オフラインで皆が集まれる場所」になっていけたらという思いがあります。
ゲームの大会をみんなで観戦するというのは、新しくできた文化です。
メインアリーナで大きなスクリーンに映し出される試合の様子を皆さんと一緒に見て、一緒に盛り上がる。
メインアリーナ以外でも、「Boot Camp プロ練習ルーム」は私がゲームセンターにいた経験が活かし、カッコいい空間であることはもちろん、ゲームセンターを意識して対面で対戦できるようにしています。
こういったオフラインでないと味わえない体験を、参加者の皆さんはもちろん私自身も楽しむことができました。
ゲーマーもそうでない方もREDEEでeスポーツを体験してみよう
残念ながら2020年11月28日(土)のイベントは、新型コロナウイルス感染拡大が再び予断を許さない状況となったため中止となった。
しかし、今回の開催を経て得られた経験や課題を活かす準備期間として、次回開催の暁にはこれまで以上の体験ができるイベントとなっているのではないかと期待したい。
eスポーツ体験施設「REDEE」について、詳しくはREDEE公式サイトから確認できる。