2023年9月に開催された「東京ゲームショウ2023」(以下 TGS2023)
4年ぶりに幕張メッセ全館を使用して、過去最大規模で開催されたTGS2023ですが、海外からの出展数も406社と過去最多になりました。
海外企業の出展やTGS2023を目的に来日することから、海外で活躍する企業を知れるきっかけにもなるTGS2023ですが、会場で新たな出会いがありました。
中国江蘇省南京市に本社を置く、2017年に成立したデジタルアニメーションスタジオ「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」にインタビューを行いました。
クオリティーの高いアニメーション制作や3DCG制作を行う「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」ですが、TGS2023の感想やゲーム業界への思い、これからのビジョンについて聞いてみました。
「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」にインタビュー!
― まずは御社についてお聞かせください。
南京夢計画動漫設計有限会社(通称PROJECT-D Animation Studio)は、活力に満ちているクリエイティブなアニメーションスタジオです。
いつも全身全霊で夢を現実に変えていますので、夢計画という名をつけました。
弊社は創造力を原動力に、クオリティーを糧に、サービス精神を旨にして、お客様に3Dアートデザインやアニメーションの制作サービスを提供しています。
PROJECT-Dでは現在、5つのアートチーム(モデリング1つ、リギング1つ、アニメーション3つ)があります。
各チームは豊富なプロジェクト経験に基づき、優れた技術と芸術へのこだわりで、クライアントのアイデアを1つずつ、精彩を放つ面白い作品に変えています。
我々はクオリティーだけでなく、お客様とのコミュニケーションやコラボレーションも重視しています。
そのため、プロダクション管理チームは日本語、韓国語、英語など多くの言語に対応でき、お客様とのコミュニケーションがスムーズに進められることを確保しています。
PROJECE-Dはお客様のニーズを最優先にし、その意図と要望を深く理解することを常に心がけています。
それから、専門性が高くて柔軟な対応を通し、お客様の目標を実現しています。
これまでAAA、AA、インディーズ、Startupsなど、規模の異なるゲームアニメーションスタジオと強い協力関係を構築しています。
幸運にもコーエーテクモゲームス、CI Games、NX3 Games、NetEaseなどの大手企業と協力する機会があり、多数名作の開発に携わりました。
例えば、「STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN」、「刀剣乱舞無双」、「Lords of the Fallen 2」、「天啓パラドクス」、「Fate/Samurai Remnant」、「ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~」などがあります。
― 御社の得意分野、スタイル、アピールポイントを教えてください。
PROJECT-Dの業務内容は幅広く、2Dのコンセプトデザインから、3Dのモデリング、リギング、アニメーションまでも一貫して対応できます。
モデリングに関しては、Physically Based Rendering(通称PBR)でのフォトリアルな制作のみならず、手描き、特に日本の二次元スタイルにも精通しています。
このような多様なスキルのおかげで、余裕をもってさまざまなスタイルに対応し、クライアントたちの各種ニーズに応じるコンテンツを届けています。
弊社のリギングチームはゲームアセット以外、TVやムービーCG作品のリギング制作も対応できます。
すべてのキャラクターと小物がよりリアルで、生き生きとした姿で表現することができるのは、リガーたちがプロジェクトを深く理解し、それぞれ違った作成方法で対応したおかげです。
アニメーション制作は弊社の十八番で、会社設立以来、アニメーションチームはずっと会社の大黒柱です。
手付けからモーションキャプチャまで高いクオリティでこなせます。
特に人型ではないモンスターの手付けアニメーションにおいて、優れたテクニックとクリエーティビティーの一面を見せてもらいました。
リアルモーションでは、モーションキャプチャの撮影からデータのクリーンアップそして納品まで一貫して対応できます。
― 御社の所在地を教えてください。
弊社は中国江蘇省南京市にあります。
南京は古くから長江流域・華南の中心地で、かつては三国・呉、東晋、南朝の宋・斉・梁・陳、南唐や明といった王朝の首都で、14世紀から15世紀にかけて、世界最大の都市でした。
現在は、中国四大古都の一つ、世界文学都市(ユネスコ文学都市)となっています。
実に歴史と文化と自然の豊かな都市です。
― 拠点の特徴や魅力を教えてください。
拠点である金地威新雨花創新中心は金地グループと、金地商置グループという2つの上場企業から生まれ、産業パークの開発と建設に専念しています。
中国最大の通信ソフトウェア産業研究開発拠点と重要なソフトウェア基地とIT産業の中心として、金地威新雨花創新中心はフォーチュン・グローバル500企業に隣接し、周辺に豊かな自然と名所旧跡も多く、多数優秀なテクニカル産業パークが拠点としています。
快適なオフィス環境が整い、科学技術と活力を兼ねているオフィスパークである金地威新雨花創新中心は、雨花台区のソフトウェアバレー(Software Valley)の中心地にあり、一流な人材とIT企業の集積地です。
南京の3大CBD(Central Business District)にも隣接していて、車では15分程度で都心部を含める複数のCBDにつけます。
南京禄口国際空港(NKG)からですと、僅か30分程度で着きます。
周辺にはサムズクラブ、コンビニなどがあり、地下鉄1号線の天隆寺駅に近く、アクセスも生活もかなり便利です。
― TGS2023はいかがでしたか?
数年ぶりにコロナから制限なく再開できたTGSは、いつにもまして大変賑やかでした。
日本のゲーム業界者に限らず、世界各地から多数のクリエイターが集まっていました。
出展社も業界関係者もこれまでにないほどの大規模で、ものすごくびっくりしてワクワクしました。
人気IPのコスプレもいっぱいで、エキサイティングな新作ゲームや新技術も展示されていました。
― TGS2023で特に気になったもの、ことについて教えてください。
インディーズゲームや「Fate/Samurai Remnant」、「レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~」など大手メーカーの新作の試遊です。
相変わらずクリエイターたちの熱意とこだわりは目に浮かんできます。
多種多様なジャンルや要素そしてゲーム性を融合したインディーズゲームより、ゲームがゲームだけではなく、志を同じくする人たちが集まるコミュニティの一種でもあると、改めて実感しました。
加えて、大手メーカーのゲーム開発から、IP時代では、いかにIP自体に囚われずにそれをビジネスチャンスに繋げ、より良いゲームを作成するかも見せてもらいました。
― 日本および世界のゲーム市場についてどう思いますか?
気になっている日本のコンテンツについて教えてください。
JRPG、アイドル系ゲームを代表的な例に、日本のゲームは歴史のある完備していた独自のスタイルを持ち、長い間に世界各地のゲーム発展に影響を与えています。
その中で、一部の作品は段々IPを中心とする二次創作も始まっています。
そのような日本スタイルのゲームがあるからこそ、原神や幻塔といった画期的な作品が誕生しました。
しかし、日本伝統的なデベロッパーたちのターゲットはほとんど日本国内に留まり、日本のゲームスタイルとその市場が若干限界があるように感じました。
現在、世界各地のゲームが日本市場に殺到するに伴い、日本のデベロッパーたちに大きな刺激を与え、やがて「ダークソウル」、「仁王」、「エルデンリング」のような新しいジャンルのゲームを生み出せたと思います。
日本のゲーム市場はコンソールゲームがメインで、「ファイナルファンタジー」、「ゼルダの伝説」、「モンスターハンター」など有名なIPが多数存在し、世界中でも高い知名度と影響力を持っています。
綺麗なグラフィック、豊富なストーリー、独特なスタイルとクリエーティビティーでプレイヤーたちに愛され続けています。
個人としても、日本のいくつかの新作にとても興味があります。
例えば「エルデンリング」、「Wo Long: Fallen Dynasty」、「STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN」です。
他の地域にも、それぞれの発展方向や優勢があります。
例えば、米国はPCとコンソールゲームが中心で、ActivisionBlizzard(アクティビジョンブリザード)、EA、Take Twoなど有名なデベロッパーは、「Call of Duty」、「FIFA」、「GTA」などの人気シリーズを創り出しました。
アメリカのゲームもその世界一流の技術、グラフィック、サウンド、ゲーム性で知られています。
私は「Star Citizen」、「サイバーパンク2077」、「レッド・デッド2」などの新作にも興味があります。
ヨーロッパのゲームは、「アサシンクリード」、「ウィッチャー」、「マインクラフト」みたいに多様な文化と革新的な遊び方を特徴としています。
そちらの開発者は特に、新しい遊び方や新しいテーマにチャレンジすることが多いと個人的に考え、「ホットライン マイアミ」、「トーチライト」、「ヴァルヘイム」が良い例です。
ヨーロッパの新作では、「ウィッチャー3 血塗られた美酒」、「フロストパンク」などに興味があります。
― 現在力を入れているゲーム事業、ジャンルについて教えてください。
今注目しているのは、コンソール、PC、スマホゲーム、遊技機などが含まれている3Dアート関連の業務です。
それに、VRゲームやインディーズゲームも多少注目しています。
VR/AR/MR/XR技術を通じ、プレイヤーがゲームのなかでより臨場感のあるような探索・体験できます。
それで、国境や文化を越え、環境や年齢の違うプレイヤーたちもより緊密にユーザー関係が構築できると考えています。
― 御社のビジョンと求めるビジネスパートナーについてお聞かせください。
短期的に、PROJECT-Dは3Dアート、3Dアニメーション制作のアウトソーシング分野のトップになることを目標にしております。
芸術を追い求める初心を忘れずに、更なる高みを求め、己の限界に挑み続け、よりクオリティーの高くて完璧なサービスの提供を期します。
こうして、優秀な作品を通じ、プレイヤーそして全世界に少しでも幸せに感じる力をもたらせるように精進していきます。
このモチベーションをもってPROJECT-Dのメンバー全員も、更なる目標に向けて奮い立ちます。
プロジェクトを作成したり、優秀な開発者や同業者たちと交流したり、自己啓発をしたりすることで、経験を積み、限界を越え、世界に影響を与えるゲーム・アニメ開発会社になるように努めています。
ゲームの開発にしても、夢を実現するにしても、PROJECT-Dはクライアントの最高のパートナーになることを目指しております。
そのため、ゲーム開発をはじめ、3Dアート系の制作に需要のあるビジネスパートナーを世界中で探しております。
カテゴリ、規模、地域や文化を問わず、PROJECT-Dは常にベストチョイスの1つです。
優れた作品を通じて、言語や文化の壁を乗り越えて、中国だけでなく、世界中の人々に幸せや感動を与えたいと願っています。
― 最後に読者へのアピールをお願いします。
ゲームは単なるエンターテインメントだけではなく、文化や地域を超える交流の仕方の一つでもあります。
社交や競技、自己アピールの場にもなっています。
無限の可能性があるこのゲーム業界で、幸いにも素晴らしいゲームの開発に参加することができ、うれしく存じます。
ゲーム業界の発展や変革を目にすると同時に、その楽しさや挑戦は身をもって実感してきました。
それ故、全てのプレイヤーと業界の関係者たちに対し、みんな共にゲーム業界の未来に注目しようと呼びかけたいと思います。
プレイヤーとして、オープンな心構えで様々なジャンルを試し、開発者にアクティブなフィードバックやアドバイスを共有しましょう。
ゲーム業界の一員として、完璧を追い続け、新しいことに挑み続け、技術の革新とデザインの改善を常に念頭におき、プレイヤーにより良い品質な作品とサービスを提供しましょう。
同時に、ゲーム業界内のコミュニケーションや提携も強化していきたいと思います。
経験をシェアしたり、技術を交流したりし、共同開発などの形を通じて、互いに学び合い、共に進歩して、業界全体を発展させていきたいです。
Win-Winの関係を作ることでしか、ゲーム業界の末永い発展を実現させることができないと考えています。
世界中のどこにいようと、ゲームやアニメ業界の関係者もしくは興味ある人であれば、ぜひお気軽にご連絡ください。
お仕事の話でも、気に入ったゲームや業界の雑談でも、随時ご対応します!
「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」のインタビューをお届けしました!
以上、「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」のインタビューをお届けしました。
3Dアートデザインやアニメーション制作サービスを提供する「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」ですが、これまでにコーエーテクモゲームス、CI Games、NX3 Games、NetEaseなどといった大手企業との開発に携わったり、ゲーム・ムービー、実写、アニメ問わず、さまざまなジャンルを手掛けた豊富な経験がありました。
3Dアートデザインやアニメーション制作、そしてゲーム業界に興味がある方は、ぜひ一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
「PROJECT-D ANIMATION STUDIO」の詳細は公式サイトをご覧ください。