セガが「アングリーバード」開発元で知られるRovio Entertainment Oyjを約1,037億円で買収へ

業界ニュース

株式会社セガは、「アングリーバード」で知られるフィンランドのモバイルゲーム企業「Rovio Entertainment Oyj(以下、Rovio)」の買収を発表しました。
買収総額は7.06億ユーロで、2023年4月14日(金)時点の為替レートで約1,036.8億円にのぼります。

セガが「アングリーバード」のRovioを買収

本件は株式会社セガの完全子会社であるSEGA Europe Limitedを通じた株式公開買付けによってRovioを買収することが取締役会で決定したことを受けて発表されたもの。
日本時間2023年4月17日(月)に株式会社セガの親会社であるセガサミーホールディングスとRovioが最終契約の締結に至っています。

なお、本買収は友好的なものであり、Rovioの取締役会は今回の公開買付けに対して賛同表明を行っています。
買収完了は2024年3月期第2四半期になる予定です。

セガ既存IPのモバイルゲーム化、マルチプラットフォーム化に意欲

株式会社セガは、グローバルゲーム市場とそれに占めるモバイルゲーム市場の割合に注目。
本買収の背景について「このように急速に成長するモバイルゲームを含むグローバルゲーム市場において当社のプレゼンスを高めるには、継続的なゲーム開発体制と運営力の強化が必要不可欠と判断し、買収を進めることを決断しました。」と発表しています。

またグローバルブランド「Angry Birds」をはじめとするRovioの強力なグローバルIPと、それを運営する開発能力を獲得することで、セガの既存IPのモバイルゲーム化やマルチプラットフォーム対応を促進させる狙いもあるとのこと。
今後の動向に注目が集まります。
本件の詳細は株式会社セガ公式サイトおよびRovio投資家向け公式サイトをご確認ください。

セガサミーホールディングス株式会社 代表取締役社長グループCEO 里見治紀氏 コメント

成長が著しいグローバルゲーム市場において、特に今後のポテンシャルが大きいモバイルゲームの展開を加速させて行くことはセガにとって長年の悲願です。この度、世界中の人々に愛されている「Angry Birds」を保有し、業界トップクラスのモバイルゲーム開発力・運営力を支えている多くの優秀な従業員の方々が活躍するRovio社との間で、このような発表をすることが出来たことを嬉しく思っています。セガは長い歴史の中で、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズをはじめとする数多くのゲームタイトルをあらゆるプラットフォーム向けに展開してきました。今後、両者のブランド、キャラクターやファンベース、加えて、各々の企業文化や機能が組み合わさることで大きなシナジーが発揮されると確信をしております。

株式会社セガ リリース

Rovio CEO Alexandre Pelletier-Normand氏 コメント

私はソニック・ザ・ヘッジホッグで育ち、その最先端デザインに魅了されました。その後、初めてAngry Birdsをプレイしたとき、ゲームが真のメインストリーム現象に進化し、現代文化を形成する力を持つようになったことを知りました。
Rovio社に入社したことは光栄であり、新しいゲーム、シリーズ、映画をリリースしながら、Angry Birdsが成長し続けるのを見られることを誇りに思います。またあまり知られていませんが、同様に素晴らしい我々の特徴は業界をリードする独自の技術プラットフォーム「Beacon」です。Beaconは20年にわたる専門知識を有し、緊密に連携したチームが世界クラスのGaaS製品を開発できるようにしています。
私たちのミッションは「Craft Joy」であり、私たちの専門知識とツールを使って、プレイヤーにさらなる喜びをもたらし、Rovio社とセガの活気あるIPを強化・拡大するというアイデアに興奮しています。
レッドとソニック・ザ・ヘッジホッグ:世界的に有名で象徴的な2つのキャラクターは、モバイル、PC/コンソール、そしてその先に広がる世界的なリーチを持つ、驚くほど相性の良い2つの会社によって作られています。Rovio社とセガの強みを組み合わせることで、非常にエキサイティングな未来が待っています。

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