ビデオゲーム開発会社最大手の「テイクツー・インタラクティブ(Take-Two Interactive Software, Inc.)」が、モバイルゲーム開発最大手「ジンガ(Zynga Game Network, Inc)」の買収を発表しました。
買収金額は約127億ドル(約1兆6300億円)で、ここ最近のゲーム業界におけるトップクラスの企業買収になります。
テイクツー・インタラクティブ とは
テイクツー・インタラクティブはアメリカ合衆国ニューヨークにあるゲーム会社で、傘下の「ロックスター・ゲームス(Rockstar Games)」は「グランド・セフト・オートシリーズ(Grand Theft Auto Series)」「レッド・デッドシリーズ(RED DEAD Series)」「マックスペインシリーズ(Max Payne Series)」「マンハントシリーズ(Manhunt Series)」など、世界的に人気のシリーズをいくつも手がけています。
また、同じく傘下の「ツーケー・ゲームズ(2K Games)」は「マフィアシリーズ(Mafia Series)」や「バイオショックシリーズ(BioShock Series)」「シヴィライゼーションシリーズ(Civilization Series)」「ボーダーランズシリーズ(Borderlands Series)」などで知られています。
そんなテイクツー・インタラクティブの最高経営責任者であるストラウス・ゼルニック氏は、今回の買収によって、同社で展開しているIPを、モバイル・ゲームに展開していく方針を示しています。
また、コンシューマーとモバイルでクロスプレイを可能にする展開も進めていくとのことです。
ジンガとは
ジンガはアメリカ合衆国サンフランシスコのモバイルゲーム開発会社で、主にFacebook上でプレイできるゲームにおいて圧倒的なシェアを持ち、米ソーシャルゲームの最大手として知られています。
「シティビル(CityVille)」「ファームビル(FarmVille)」等の「ビルシリーズ(Ville Series)」や「カフェワールド(Cafe World)」「ワーズ・ウィズ・フレンズ(Words With Friends)」などが知られています。
海外で活発化する業界再編の流れ
ビデオゲーム開発会社がモバイル・ソーシャルゲーム会社を買収する動きとしては、2015年に同じくビデオゲーム最大手の「アクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard, Inc.)」が「キング・デジタル・エンターテインメント(King Digital Entertainment)」を約59億ドル(約7120億円)で買収していますが、今回はそれよりも大規模な買収となります。
また、テイクツー・インタラクティブは、2020年11月に、F1公式レースゲームを手がける「コードマスターズ(Codemasters)」を9億7300万ドル(約1020億円)で買収することを発表していましたが、同業の「エレクトロニック・アーツ(Electronic Arts Inc.)」が、それよりも高い評価額である12億ドル(約1267億円)を提示したことで、コードマスターズの買収に失敗しています。(現在、コードマスターズはエレクトロニック・アーツ傘下になっています)
テイクツー・インタラクティブは、今後もさらなる企業の買収を積極的に検討していくとのことです。
今後のゲーム業界の再編に目が離せません。
Zynga and Take-Two Interactive have agreed to combine, creating a global leader in interactive entertainment with a portfolio of iconic franchises. https://t.co/yhF6LUCQmZ
— Zynga (@zynga) January 10, 2022