日本のゲーム開発会社のソレイユやヴァルハラゲームスタジオを傘下に持つ、香港のゲームホールディングス会社「Wake Up Interactive Limited(ウェイクアップインタラクティブリミテッド)」(以下、ウェイクアップ)を中国深圳に本社を構える「テンセントホールディングス(騰訊)」(以下、テンセント)が買収し子会社になったことが発表されました。
ソレイユやヴァルハラゲームスタジオも傘下に
また、ウェイクアップインタラクティブは、傘下に東京に本社を置くソレイユ株式会社および株式会社ヴァルハラゲームスタジオを所有しています。
ソレイユは「DEAD OR ALIVE」シリーズや「NINJA GAIDEN」シリーズの開発に携わった著名なクリエイターである岡本好古氏や松井宏明氏らが設立した企業で、日本の大手開発会社から移籍した多くの人材が在籍していることでも知られており、Nintendo Switch向けにゲーム「ニンジャラ」や「トラヴィス・ストライクス・アゲイン:ノーモアヒーローズ」の開発に携わっています。
テンセントの動き&今後のウェイクアップ
テンセントはこれまでカドカワが新株を割り当て約300億円を調達したり、マーベラスやプラチナゲームズにも出資していますが、これまでは主にゲームを海外配信する権利の取得を狙っており、これだけの規模の企業買収は珍しいとのことです。
「Project EDO」始動
ウェイクアップは経営基盤が強化され、受託ゲーム開発はもちろんのこと、独自の高品質なゲームの開発と新たなIPの創出に向けた投資を加速するとのこと。
新たなIP創出第一弾プロジェクトとして、ソレイユの最大の強みである“NINJA”דハイエンドアクション”の多人数オンラインゲーム、“Project EDO(仮称)”の開発が始動していることも、本買収の発表と同時に明らかになりました。
日本への進出を強める中国企業
テンセントやNetEase(網易)は、日本のゲーム会社への出資や買収、人材の登用を積極的に行なっています。
NetEaseはガンホー傘下のグラスホッパー・マニュファクチュアの買収を発表したばかりです。
今回テンセントが買収したウェイクアップ傘下のソレイユが全面開発協力した「ニンジャラ」はガンホーがパブリッシャーだったため、立て続けにガンホー関係の会社が中国企業に買収されています。
今後のゲーム業界における中国企業の進出に目が離せません。