RazerとVisaが提携!東南アジアの決済の変革へ、Razer PayとVisaプリペイドソリューションを統合

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世界有数のゲーミングデバイスメーカーのRazerと、世界シェアNo.1のクレジットカード国際ブランドを保有する決済会社のVisaが提携を発表しました。

Visaはデジタル決済の世界的リーダーで、今まで金融機関やECソリューション、POSを開発するシステム会社などとの提携は普段から活発ですが、この度まさかのゲーミングデバイスメーカーRazerとの提携です。
なぜRazerとVisaが提携したのか、提携内容はどのようなものでしょうか、またゲームデバイスメーカーのRazerが何故決済サービスを提供するのでしょうか。

実はRazerには金融技術部門のRazer Fintechが存在している

ゲーミングデバイスメーカーということで、決済ソリューションとは無縁そうなRazerですが、実は金融技術部門の「Razer Fintech(レイザーフィンテック)」という部署が存在します。

今回の提携により、Razer FintechはVisa Fintech Fast-Track Program(ビザ・フィンテック・ファストトラック・プログラム)に参加します。
ビザ・フィンテック・ファストトラック・プログラムには日本のスタートアップ企業ではKyashなどが参加しており、次世代のデジタル決済ソリューションの開発を進めるフィンテック企業を支援するプログラムで、Visaのグローバルネットワークとの統合がスムーズになるものです。
日本を含めたアジア地域では、2018年11月から提供しています。

Razer FintechではVisaとバーチャル・ビザ・プリペイド・ソリューションを開発してRazer Pay(レイザーペイ)に組み込むとのこと。

 

Razer Payは既にマレーシアで展開している

Razer Payはマレーシアで既にリリースされており、2018年7月頃にはマレーシア国内のセブンイレブン、スターバックス、ウェンディーズを展開するベルジャヤグループで導入されており、既に多くの加盟店があります。

近日シンガポールでもリリースされる予定で、Razer Payは加盟店での決済だけなく、Razer Payユーザー間の送金も可能です。

現在マレーシア国内だけのリリースのため、国内送金しかできませんが、将来的には海外のユーザー宛、つまり国際間送金も可能になる予定です。

何故東南アジアからなのか

アメリカや日本などでは既にクレジットカードや銀行などのインフラが整っていますが、東南アジアでは銀行口座を持たず、充分な金融ソリューションが提供されていません。
最近のゲームはコンシュマーゲームもスマートフォンゲームでもダウンロード購入やアイテム課金はもちろんのこと、Xbox Live GoldやPlayStation Plusなど、サブスクリプション課金が主流となってます。

クレジットカードを持たない東南アジアのゲームユーザーはそれらの課題を解決するためには、通常だと銀行口座やクレジットカードなどの用意をしなくてはいけませんが、東南アジアではハードルの高いものとなっています。

そこでRazer FintechとVisaの提携で、金融サービスを受けていないユーザーにマイクロ金融サービスを拡大することが可能となってくることが見込めます。

Razer Payへの資金チャージは銀行口座送金だけでなく、コンビニでのチャージも可能なため、銀行口座を持たないユーザーでも利用が可能です。

Razerの金融での強みは

上述のことから、東南アジアでの展開は理解できますが、VisaがゲーミングデバイスメーカーのRazerとパートナーシップを組む理由はどこにあるのか。意外と答えは簡単です。
Razerはゲーマー向けに世界最大のハードウェア、ソフトウェア、サービスのエコシステムを設計・構築してきた実績があり、Razerはゲームのような操作感で金融機能を導入することができます。
それにより、東南アジアの人達の金融リテラシーを向上することも見込めています。

またRazerは認知度の高いゲーミングブランドで、Razerのトリプルヘッド・スネークのロゴは世界中に認知されているため、多くのゲーマーへの訴求力が期待されます。

Razerは世界最大級のゲーマー向けバーチャル・クレジット・サービス「Razer Gold」を既に提供しており金融サービスでは実績があり、前述の様にRazer Payでは既にマレーシアで多く展開しており、むしろ「Razerより適したパートナーは他にはないのでは?」と思うくらいです。

そのRazer Payとビザ・プリペイド・ソリューションを統合し、世界で5400万店舗のVisa加盟店で支払い可能になります。

まずはマレーシアからのサービス開始ですが、次にシンガポール、そして段階的に東南アジアの国に展開していき、その後は世界全体に展開する予定です。

日本国内ではナントカPayが乱立し、既に日本の決済市場は混沌としている状況ですが、Razer Payが各国でシェアを獲得し、日本にも展開してくれることをゲーマーは期待して待ちましょう。

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