ASUSのハイパフォーマンスなスマートフォン「ROG Phone 7」と「ROG Phone 7 Ultimate」が2023年7月21日から日本で発売になります。今回、シリーズ最上位モデルの「ROG Phone 7 Ultimate」を試す機会がありましたので、急いでレビューしました。
パッケージと本体外観
ROG Phone 7 Ultimateはゲームに特化したスマートフォン。パッケージも一味違うデザインで、山型の変形八角形のBOXはゲームの世界感をそのまま現実化したかのような外観をしています。そのまま部屋の中に飾っておきたくなるようなデザインでしょう。
パッケージの中にはROG Phone 7 Ultimate、ケース、ROGデザインのSIM取り出しピン、外付けクーラー「AeroActive Cooler 7」とその収納ケース、65W対応USB充電器などが納められています。なおAeroActive Cooler 7はROG Phone 7でも使えますが、日本では別売されず、ROG Phone 7 Ultimateセット販売だけになるとのことです。
ROG Phone 7 Ultimateと主な付属品
ROG Phone 7 Ultimateの本体を見てみます。チップセットはSnapdragon 8 Gen 2、メモリ16GB、ストレージは512GBを搭載。ディスプレイは6.78型2448 x 1080ピクセルのAMOLED、リフレッシュレートは165Hzまで対応、タッチサンプリングレートは720Hz、ピーク輝度は1500ニトとなっています。フロントカメラはディスプレイの上部のベゼル部分に3200万画素を内蔵、高画質なので暗い部屋でのゲーム配信時の自分撮影用にも使いやすそうですし、ディスプレイからカメラを追い出しているのでゲームプレイを遮る邪魔な穴などはありません。
早速ハンズオン
背面はメインに5000万画素広角カメラを含むトリプルカメラ仕様。横向きにした際に上部中央に見える黒い部分は開閉式の「ハッチ」になっており、AeroActive Cooler 7装着時には自動的に開き、内部の冷却版に直接冷気を送風できます。また下部中央の横長の窓は2型ディスプレー「ROG Vision」で、時間や充電情況の表示、ゲーミングモード「Xモード」のON・OFF状態など6つのシーンを切り替えて表示できます。表示するアニメーションのカスタマイズも可能です。
洗練されたボタン配置と付属品たち
右側面には電源ボタンとボリュームボタンを備えるほか、片の部分にはショルダーボタン「AirTrigger」を搭載。超音波式で指先を触れるだけでゲーム操作を容易にしてくれます。
左側面にはゲーム中も充電がしやすいようにUSB Type-C端子を搭載。またAeroActive Cooler 7との電気信号を流すためのPOGOピンも搭載されています。端にあるブルーの部分はナノSIMカードスロットです。
本体下部にはUSB Type-C端子と3.5mmヘッドフォンコネクタを内蔵。市販のヘッドフォンをそのまま使うことができます。なお本体サイズは173.0 x 77.0 x 10.3mm、246g。65Wの急速充電対応の6000mAhバッテリーを内蔵しています。
付属のケースは背面のROG Vision部分が開いているなど、実用性とデザインを両立した専用品が入っています。ケースをつけてもROGの世界観を崩しません。
AeroActive Cooler 7を取り付けると背面の印象は大きく変わります。AeroActive Cooler 7については後程また説明します。
パフォーマンスとゲーム設定
OSはAndroid 13を搭載。プリインストールアプリはGoogle標準に加えてASUS独自のものがいくつかと、ゲームも2本インストールされていました。
ベンチ測定を複数回行ったところ、最高値はGeekBench 6のシングルコアが2041、マルチコアが5659。AnTuTu 10のスコアは160万を超えました。AnTuTuは測定後に本体温度が約10度アップ。そこでAeroActive Cooler 7を取り付け、最強の冷却効果(フローズン)で測定するとスコアは約3万アップの1631199、温度はに1度下がっています。AeroActive Cooler 7の冷却効果は確かに高いようです。
ゲームプレイを快適にするシステムアプリ「Armoury Crate」はROG Phone 7 Ultimateを超小型のポータブルゲーム機に変身させます。ゲームに集中できるように通知をOFFにするなど細かな設定を集中して行うことができます。
Armoury Crateのメニューはインストール済みゲーム一覧を表示する「ゲームライブラリ」、本体状態と設定を切り替える「コンソール」、ユーザー間のコミュニケーションが行える「Connect」、お勧めゲームを表示する「特集」、アカウントに入る「マイプロファイル」の5つ。特集からはディスプレイのリフレッシュレート対応ごとにゲームが表示されます。
コンソールではROG Phone 7 UltimateのCPUなどのステータスを表示。また本体パフォーマンスをゲーム特化の「Xモード」、一般的な使い方を想定する「ダイナミック」、電力消費を抑えた「超省電力」の3つから切り替えできます。他にも背面のROG Visionの設定、AeroActive Cooler 7の冷却設定、側面ボタンのAirTriggers設定などもここから行えます。
本体を横向きにしてゲームプレイ中には、左右の隅から素早くディスプレイ中央にスワイプすることで細かい設定パネルを表示させる「Game Genie」も利用できます。
AeroActive Cooler 7を着けてゲームプレイ
AeroActive Cooler 7は外付けのクーラーユニットとしてサイズはかなり大きめです。背面から見えるように内部にはライトを搭載。ROG Phone 7 Ultimateと同じカラーリングのボディーは装着時に一体感があります。
装着はAeroActive Cooler 7上部を引き上げて、ROG Phone 7 Ultimate側面のType-C端子にはめ込んでから、上部を閉じます。AeroActive Cooler 7のスマートフォンと接触側はペルチェ素子クーラーになっており発熱をしっかり放熱します。
装着すると背面のハッチ「AeroActive Potal」が開き、冷気が送風されるわけです。なお長時間使った場合はハッチから埃などがはいってしまうこともあるため、メンテナンスモードもあります。AeroActive Cooler 7を装着せずともハッチを開け、内部をエアダスターなどで清掃できます。
AeroActive Cooler 7は左右に2つずつ、合計4つのボタンを備えます。このボタンはゲーム操作に割り当てできます。さらにサブウーファーも搭載。本体内蔵のステレオスピーカーと合わせ、音楽再生性能は大きく高まっています。
スマートフォンでのゲームプレイは本体発熱が気になりますが、AeroActive Cooler 7を装着すると背面の加熱もかなり抑えられることが実感できます。またAeroActive Cooler 7にはUSB Type-C端子と3.5mmヘッドフォン端子もあります。ゲームプレイ中はバイパス給電によりバッテリーを経由せず本体に通電できるため、充電による加熱も防げます。
カメラ性能もチェック
ROG Phone 7 Ultimateのカメラは5000万画素の広角、1300万画素の超広角、500万画素のマクロを搭載します。一般的なスマートフォンと考えても十分な性能でしょう。
以下はカメラの作例です。
究極のゲーミングスマートフォン
ROG Phone 7 Ultimateは単体でも性能は高く、AeroActive Cooler 7は高い冷却効果と快適なゲーム操作を提供してくれます。ROG Phone 7 Ultimateの日本での価格は17万9800円(16GBメモリ+512GBストレージ)。なお姉妹モデルROG Phone 7は12万9800円(12GBメモリ+256GBストレージ)または14万9800円(16GBメモリ+512GBストレージ)です。
ROG Phone 7 UltimateはAmazon.co.jpなどから購入できます。
気になる方はぜひASUS公式サイト、またはAmazon.co.jpの商品ページをご覧ください!
▼Photo & Written by Yasuhiro Yamane/山根康宏
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