ほんの数年前まで「日本では家庭用ゲームやモバイルゲームが伸びてPCゲームは伸びない」というのが通説でした。
しかし近年はインフルエンサーやストリーマーの影響も受けながら日本でもPCゲームが盛り上がりを見せています。
しかし、20万円はくだらない価格や大きく取るスペースなど、まだまだ敷居が高いのも事実。
そこで各メーカーは最新技術を手のひらサイズに詰め込んだポータブルゲーミングPC(ハンドヘルドゲーミングPC)を競うように開発・販売しています。
そして、最新のPCゲームがいつでもどこでも遊べるポータブルゲーミングPCのシェア競争が激しいところに新たな刺客が出現!
今回はMSI初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」の実機レビューをお届けします!
MSI公式生配信で最新ノートPCやポータブルゲーミングPC「Claw A1M」が紹介、美星メイ、田森就太ら出演
MSI初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」
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2024年3月28日(木)に日本国内向け展開が始まった「Claw A1M」
デスクトップPCのパーツやノートPC、キーボード・マウスなどの周辺機器までありとあらゆる製品を扱うMSIですが、ポータブルゲーミングPCの発売は意外にも初めてです。
何はともあれ、まずは開封から!
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ジャーン!
内容物は・・・
- Claw A1M
- ACアダプタ
- クイックガイド
・・・と必要最低限。
割とコンパクトなACアダプターはUSB Type-Cで65Wです。
外観チェック!
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フルHD(1,920×1,080)のディスプレイサイズは7インチ。
最大リフレッシュレートは120Hzでタッチにも対応しています。
ボタンやアナログスティックはいわゆる「Xbox」配列です。
加えてディスプレイの右横にはスタートボタンとクイックセッティングボタン。
ディスプレイの左横にはセレクトボタンとMSI Center M ボタンが配置されています。
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背面には2つのマクロボタン。
ソフトウェアから任意のボタンやショートカットなどを割り当て可能です。
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ポータブルゲーミングPCで長時間プレイする際に重要なのが“掴み心地”
「Claw A1M」は人間工学に基づいた設計によってボタンやスティックを直感的かつ正確に操作可能です。
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本体上面には・・・
- LB/RB ボタン
- LT/RT トリガー
- 電源ボタン(指紋認証リーダー一体型)
- microSDカードリーダー(microSDXC対応)
- Thunderbolt 4 Type-C(USB PD対応)
- オーディオコンボジャック
- 音量ボタン
が搭載されています。
「Claw A1M」にはストレージ512GBと1TBのモデルがありますが、最近のゲームは何かと要求サイズが大きいですよね。
動画ファイルなども保存するとすぐに底を突いてしまいます。
そんなユーザーの強い味方がSDカード!
SDXCなら内蔵ストレージを超える最大2TBの拡張が可能です。
1つしかないSDカードリーダーを有効活用してたくさんのゲームを遊びたいですね。
ちなみに本体下面にはボタンもポートもありません!ツルツル!
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SaigaNAKでは以前、ASUSから発売した「ROG Ally」をご紹介しました。
「ROG Ally」を始め多くのポータブルゲーミングPCにはAMD製のCPUが採用されていますが、「Claw A1M」最大の特徴はCPUに「インテル Core Ultra プロセッサー」を搭載しているということ。
それぞれ一長一短がありますが、インテルファンにとってこれほど嬉しいことはありませんね。
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上位モデルには「インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H」、下位モデルには「インテル Core Ultra 5 プロセッサー 135H」が採用されておりCPU、GPUに加えて、AI処理に特化したNPUが搭載されています。
ASUSのポータブルゲーム機「ROG Ally」を先行レビュー!動作も軽いし物理的にも軽い必携の1台
電源オン!
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それでは上面のボタンから電源オン!
OSはWindows 11 Homeが搭載されています。
電源ボタンは指紋認証リーダー一体型なので、左手の親指や人差し指あたりを設定すればWindows Helloで簡単にロック/アンロックできますね。
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電源をつけるとABXYボタンとアナログスティックが光ります!
MSIらしいゲーミングなライティングが気持ちいい!
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ディスプレイ解像度はフルHDでリフレッシュレートもしっかり120Hzです。
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CPU、GPU、NPUをしっかり認識。
メモリは16GBなので最低限といったところですね。
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ディスプレイ左横のボタンから一発で起動できるMSI独自のシステム管理・チューニングアプリ「MSI Center」
「Claw A1M」ではゲームショートカットの追加やSteam、Ubisoft Connect、Xboxといったゲーミングプラットフォームの起動が可能。
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さらに動作モードの変更や・・・
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ライティング設定、ノイズキャンセリング設定、システム情報の閲覧など様々な機能が詰まっています。
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ライティング、オーディオ、パフォーマンス設定には「AIエンジン」を適用することも可能!
ユーザーの使用状況を学習して常に効果的な設定を維持してくれます。
適用範囲も変更できるので、自分でライティング設定を行いたい人はチェックを外しておきましょう。
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地味に便利なのが「クイックセッティング」
ディスプレイ右横の「クイックセッティングボタン」を押すと、画面右にオーバーレイが出現します。
画面の明るさや音量のほか、Wi-FiやBluetoothのオンオフ、スクリーンキーボード、リアルタイムモニターの表示などが可能。
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リアルタイムモニターが地味ながら優秀で、CPU・GPU使用率やクロック周波数、CPUの温度、ファンの回転数などがひと目で分かるオーバーレイを表示できます。
気になる人はとことん気になる値なのでデフォルト機能に含まれているのは嬉しいですね。
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「MSI Center」からパネルのカスタマイズも可能で、機内モードやマイクのオンオフ、解像度・リフレッシュレートの変更などが用意されています。
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試しに「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」をフルHDの標準品質(ノートPC)で回してみたところ10626で快適という結果に。
内蔵グラフィック性能恐るべし!
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・・・ということで以上「Claw A1M」のレビューでした!
ゲームをプレイするとファンの音こそしますが、本体の温度はそこまで高くなりません。
すぐに熱くなりがちなポータブルゲーミングPCですが、効率の良いCPUとハイパーフロー強冷クーラーの働きに感謝ですね。
また、2Wのステレオ2スピーカーがとても良く、使用者に対して包み込むようなサウンドがグッド!
ちょうど中指を支えてくれるエルゴノミクスデザインのグリップも長時間のゲームプレイを手助けしてくれます。
MSI初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」は好評発売中!
Intelベースの製品を待っていた方は“買い”ですよ!
スペックなど詳細は「Claw A1M」製品ページをご確認ください。
スペック概要 | ||
---|---|---|
型番 | Claw-A1M-002JP | Claw-A1M-003JP |
発売日 | 2024年3月28日(木)から順次 | |
価格 | 139,800円(税込) | 119,800円(税込) |
OS | Windows 11 Home | |
ディスプレイ | 7インチ、フルHD(1,920×1,080)、グレア、120Hz、フィンガータッチ対応 | |
CPU | インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H 16コア(6P+8E+2LPE) 22スレッド |
インテル Core Ultra 5 プロセッサー 135H 14コア(4P+8E+2LPE) 18スレッド |
GPU | インテル Arc グラフィックス | |
メモリ | 16GB LPDDR5 オンボードメモリ | |
SSD | 1TB(M.2 NVMe) | 512GB(M.2 NVMe) |