ZTE傘下のnubiaは「REDMAGIC」ブランドのゲーミングスマートフォンを展開しています。
今回は日本で2023年夏に発売になった「REDMAGIC 8S Pro」を外観を中心に紹介します。
REDMAGIC 8S Proは回転ファンによる空冷機構を搭載し、本体をゲームマシンモードに固定する「ゲームスペーススイッチ」でゲームに没頭することも可能など、スマートフォンでのゲーム体験を高めた究極の製品です。
ゲーミングスマホ「REDMAGIC 8S Pro」レビュー
スクエアなボディーに全画面表示対応
REDMAGIC 8S ProはチップセットにSnapdragon 8 Gen 2を搭載するハイスペックなスマートフォンです。
ディスプレイサイズは6.8インチで解像度は2480×1116ピクセルのAMOLEDを採用。
リフレッシュレートは120Hzに対応します。
なおディスプレイのタッチサンプリングレートは最大960Hzとレスポンス良く反応してくれます。
スマートフォンのディスプレイにはフロントカメラがありますが、REDMAGIC 8S Proはカメラの穴が見えません。
第二世代UDC(Under Display Camera)を採用しており、ディスプレイの下にカメラが隠されています。
最近はiPhone 15に代表される、画面上に大きな非表示エリアを搭載するスマートフォンも増えていますがゲームプレイには邪魔なもの。
REDMAGIC 8S Proはゲーム中に視界を遮るものは一切ないのです。
背面ファンはライトで光る
REDMAGIC 8S Proには「Midnightミットナイト」と「Auroraオーロラ」の2色のカラーバリエーションがあります。
今回テストしたのはオーロラモデル。
背面は透明パネルで仕上げられており、内部が透けて見えます。
ゲーミングPCの透明ボディーほどの透過構造にはなっていないものの、外観だけでも大きく差別化できる製品になっているわけです。
カメラは5000万画素 f/1.9の25mm広角、800万画素 f/2.2の13mm超広角、200万画素 f/2.4のマクロのトリプル構成。
望遠がないもののゲーミングスマートフォンにカメラ性能を求める人はあまり多くないでしょう。
そしてカメラの左側に見えるのが回転ファンで、20,000rpmの回転速度で本体内部の冷却板を空冷します。
しかもLEDライトで光るため、暗い場所で使っていれば目立つことは間違いありません。
なお背面の「REDMAGIC」などのロゴも通知などに合わせて自由な色で光らせることができます。
CPU温度を効果的に下げる「ICE 12.0冷却システム」
REDMAGIC 8S Pro本体内部には多層構造で本体を冷やす「ICE 12.0冷却システム」が内蔵されています。
改良型グラフェンシートは熱容量を150%アップ、2068平方ミリメートルのVC冷却板は従来比2倍の厚さで放熱効果も2倍を実現。
高熱伝導ジェルで各冷却板を密着させることで速やかにCPUの発熱を低減させることが可能です。
放熱速度は従来比60%アップで、充電中・スマートフォン本体使用中のCPU温度を1.3度引き下げることができます。
これにより2時間のゲームプレイ中、ディスプレイのフレームレートも59.9FPSに保つことが可能だといいます。
なおバッテリー容量は6000mAhと一般的なスマートフォンよりも容量は大きく、65Wの急速充電に対応。
バッテリー残量ゼロから100%までの充電時間はわずか35分です。
スマートフォンの充電中は本体が熱くなりがちですが、ICE 12.0により充電中及びスマートフォン使用中の本体温度も2度下げられるとのこと。
本体形状は角を立てたスクエア。
本体上部には3.5mmヘッドフォン端子も搭載し、市販のヘッドフォンがそのまま使えます。
520Hzのトリガーボタンを側面に搭載
本体の側面はにぎやかです。
まず右側には様々なボタン類が並びます。
右側面の両端に見えるセンサーはタッチ式のデュアルショルダートリガーボタン。
520Hzの感度で指先の動きをダイレクトにゲームの動きに反映できます。
赤いスライドボタンはREDMAGIC 8S Proをゲーム機専用機にするゲームスペーススイッチ。
そして電源ボタンもあります。
上側に見えるスリット上のものは回転ファンの空気取り入れ穴です。
なお側面から見るとカメラのでっぱりはそれほど目立たない高さであることもわかります。
左側面にはボリュームボタンを備えます。
こちら側のスリットは回転ファンの排気口です。
ちなみにこのスクエアなボディーの中には本体を横向きにしたときの左右部分にステレオスピーカーを内蔵しています。
ゲームスペースはREDMAGIC 8S Proをゲーム専用機にする
側面の赤いボタンをスライドさせるとゲームスペースに入ることができます。
このスライドスイッチは歴代のREDMAGICスマートフォンが搭載しており、同モデルの特徴の一つにもなっています。
スイッチの硬さは誤操作で動いてしまうほどゆるくはなく、しっかりとしたクリック感で固定できます。
ゲームスペースを起動するとポータル画面の「Game Lobby」が表示されます。
ゲームがインストールされていないと何も表示されません。
この状態ではデフォルトで通知が一切表示されないため、ゲームプレイを邪魔されることが無くなります。
ゲームがいくつかインストールされていればこの画面に表示されるため、直接ゲームを起動できます。
なお両手で持つとこれくらいのサイズ感となります。
ショルダートリガーボタンは人差し指でうまく押すことができます。
ゲーム操作の細かい設定が可能
画面下中央の右側のアイコンをタップすると「スーパーパワーベース」の画面になります。
こちらはゲームプレイ用の設定などが可能。左から「Gravity X」「Red Magic Time」「プラグインライブラリ」「Mora」の4つのメニューが並びます。
Gravity Xではゲームコントローラーや外部ディスプレイへの接続設定、Xboxなどクラウドゲームへの接続が可能。
またRed Magic Timeにはゲーム中の動画やスクリーンショットなどを保管、閲覧できます。
プラグインライブラリはゲームごとの細かい設定ができます。
MoraからはREDMAGICの公式キャラクターであるMoraと遊べる画面に遷移。
Moraを育てたり、Moraと一緒に写真を撮る、といったことができます。
将来的にはMoraを使ったAIアシスタントなどが搭載される、なんてこともあるのかもしれません。
ちなみに複数あるMoraのポーズを自由な向きに調整して、カメラ越しに一緒に撮影できます。
カメラ性能は必要十分
最後にカメラについて。
5000万画素カメラを搭載しているので日常的な用途は十分カバーできます。
プロモードもあるので凝った撮影も可能です。
またREDMAGICを展開するのはZTEの関連会社のNubiaです。
Nubiaは元々カメラフォンも展開していたこともあり、REDMAGIC 8S Proも豊富なオプションのモードを備えています。
カメラとしても楽しめるでしょう。
ゲーミングスマートフォン入門にも向いた1台
iPhoneなどハイスペックなスマートフォンでもゲームはプレイできますが、REDMAGIC 8S Proはショルダートリガーボタンの搭載やゲームスペースモードを備え、さらに強力な冷却システムを内蔵しています。
ゲーム用にスマートフォンを新調したいと考えるのならば最適な1台であることは間違いないでしょう。
ゲーム用途を中心にスマートフォンを選ぶのならば、ゲーミングスマートフォンの選択をぜひ頭の中にいれておきたいものです。
▼Photo & Written by Yasuhiro Yamane/山根康宏
Blog: http://www.hkyamane.com/
Twitter: https://twitter.com/hkyamane/
Note: https://note.com/hkyamane/