ライアットゲームズとユービーアイソフトはゲームチャットにおける悪意のある内容を検知する“Zero Harm in Comms”リサーチプロジェクトの発足を発表しました。
業界初となる合同リサーチで、ゲーム中の悪質な言動に対抗する狙いがあります。
業界初の合同リサーチで悪質なチャットに対抗へ
「リーグ・オブ・レジェンド」や「VALORANT」などのライアットゲームズと、「レインボーシックス シージ」などのユービーアイソフト。
両社はともに競技性の高いオンライン対戦ゲームを開発・運営していますが、たびたび問題になるのがプレイヤー間の悪質なコミュニケーションです。
時には勝利を追い求めすぎるため、時には溜まったストレスの発散のため、ほかのプレイヤーに放たれる攻撃的な発言(チャット)は許されるものではありません。
今回、ライアットゲームズとユービーアイソフトが技術的な提携を結ぶことは、両社のAIソリューションの限界を引き上げて悪質な言動の検知・抑制を最大の目的としています。
両社は“Zero Harm in Comms”リサーチプロジェクトを通じて業界内の協力関係および技術的土台の構築方法を追求するとのことです。
2023年中に初期段階で得た学びを業界全体に共有する
ともにFair Play Allianceのメンバーであるライアットゲームズとユービーアイソフト。
2社のさまざまなコンテンツを活用することで、データベースはあらゆるタイプのプレイヤーやゲーム内の言動をカバーしたものになるでしょう。
“Zero Harm in Comms”リサーチプロジェクトはプレイヤーコミュニティー全体の利益を目的とした業界合同の意欲的計画の一歩としたうえで2023年中にどのような結果であっても初期段階で得た実験の学びを業界全体で共有することを約束しています。
Ubisoft La Forge エグゼクティブディレクター Yves Jacquier氏
私たちはプレイヤーの悪質な言動を非常に深刻な問題であると捉える一方で、解決するのが極めて困難なものでもあると認識しています。Ubisoftでは、安全で楽しい体験を保証する具体的な施策に取り組んでいますが、業界で一致団結することが問題解決への近道になると考えています。私たちのコミュニティーと直結するゲーム環境のデザイナーとして、今回のライアットゲームズとの技術提携を通して、ゲーム内での悪質行為をさらに排除する方法を模索していきます。
ライアットゲームズ テクノロジーリサーチチーム代表 Wesley Kerr氏
悪質な言動はゲームに限った問題ではありません──オンラインソーシャルプラットフォームを持つすべての企業がこの難しい分野に取り組んでいます。だからこそ私たちは、オンライン空間で安全なコミュニティーを作り、ポジティブな体験を育むことを信条とするUbisoftのような業界パートナーと協力することに専念しているのです。このプロジェクトは、私たちのゲームに健康的で安全かつ包括的な交流を実現するシステムを開発するためにライアット全体で行っている取り組みの一例に過ぎません。