2023年4月、凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)とJP UNIVERSE株式会社(以下、JP UNIVERSE)が資本業務提携契約を締結した。
両社は、2023年2月に発表したメタバース基盤「RYUGUKOKU」を含む産業メタバースの普及促進のために協力していく。
みずほ、三井住友、三菱UFJなど10社が「ジャパン・メタバース経済圏」創出に向けた基本合意書を締結、メタバース基盤「リュウグウコク(仮)」構築へ
凸版印刷とJP UNIVERSEが資本業務提携契約を締結
2023年4月、凸版印刷とJP UNIVERSEが資本業務提携契約を締結した。
今回の提携の中心は“メタバース”。
凸版印刷が提供するビジネス向けメタバースサービス基盤「MiraVerse」と、JP UNIVERSEが提供するファンタジーな世界観とゲームの要素をもつメタバースプラットフォーム「RYUGUKOKU」の相互運用を目指す。
JP UNIVERSEは「ファイナルファンタジーXV」のディレクターを務めた田畑端氏が立ち上げたメタバーススタジオ。
同社は2023年2月に凸版印刷が基本合意書を締結したTBT Lab株式会社の傘下にあり、ジャパン・メタバース経済圏の創出に向けて「RYUGUKOKU」の構築と運営を行っている。
提携の目的
近年のインターネットは、消費者にとってのデータベースやツールという立ち位置から「体験の世界」に変化しつつある。
特に企業や行政機関においてはデジタル空間をDXツールとして活用する需要が高まっていることから、これから両社はお互いの技術や人材の交流を進めていくという。
また、凸版印刷の「MiraVerse」とJP UNIVERSEの「RYUGUKOKU」を接続して相互往来できる“メタバース相互連携基盤”を開発。
将来的に、少子高齢化やポストコロナへの対応といった社会課題解決のための実証実験を産業メタバース上で実施して企業や行政機関にフィードバックしていくことで、豊かでサステナブルなくらしの実現に貢献していくことが目的だ。
提携の内容
MiraVerseとRYUGUKOKUの相互運用
今回の資本業務提携契約を皮切りに、凸版印刷の「MiraVerse」とJP UNIVERSEの「RYUGUKOKU」の相互運用実現を目指していく。
これらは新しい社会インフラとして、国内企業の情報発信、マーケティングなど産業界のDXを支える役割を担う。
MiraVerseにゲーミフィケーション要素を組み込む
凸版印刷が提供する「MiraVerse」に対してJP UNIVERSEが提供するメタバース空間構築ツール「PEGASUS WORLD KIT」を提供してゲーミフィケーション要素の組み込みを検討する。
これにより「MiraVerse」の事業領域拡大が見込まれる。
今後の展望
凸版印刷とJP UNIVERSEは、産業メタバースにとどまらず、両社が持つメタバース技術を活用して、高精度なメタバース上にバーチャルスマートシティの構築を目指します。
バーチャルスマートシティと現実空間がシームレスに連携することによって、メタバース上で行う様々な実証を現実空間にフィードバックしていき、住民へのサービス向上、街を訪れる人々への新たな魅力づくり、行政業務の効率化など利便性の高いサービスと、デジタル空間内で自己実現・自己表現に挑戦できる体験価値を提供していきます。