eスポーツの祭典「EVO2019」に行ってきた!プロゲーマーの日本への熱い想いを体感

イベント情報

ロサンゼルスオフィスでの仕事を終え、ラスベガスに向かって450キロの道のりを運転を交代しながら征く。
大会初日は残念ながら間に合わないため、Twitchで配信を見る。
個人的にもやっているソウルキャリバーVIでゆっととさんが優勝した時は車内で小さくガッツポーズをした。

夜中を過ぎ、暗闇の中を走り続けたところ、突如現れる光の群れ。ラスベガスの街明かりだ。
遅いのにも関わらず人通りも多く、眠らない街の様相を呈していた。
タイムラインをチェックすると、初日の結果に対する歓喜、反省、興奮が伝わる文章が流れている。
明日、いよいよ会場入りだ。

EVO2019 大会2日目入場

大会が開催されているMandalay Convention Centerの入り口を入ると、EVOの看板がそこに。

EVO会場入り口の看板
Saiga NAK編集部

まわりには競技者と思われる人が、それぞれの国の言葉で話しながら、行き来している。

EVO Japanでも感じたが、ゲームのインターナショナル性、そして選手の熱気を感じる。
長い廊下を抜けると受付があり、タイトル毎の前年度の優勝者と使用キャラのイラストの看板が出迎えてくれる。ここにも愛を感じる。

SFV昨年度覇者のProblem X選手とベガ
Saiga NAK編集部

初日はかなり混雑していたようで、列の長さや、プールの時間を気にするツイートであふれていたが、2日めは並ぶことなく、すんなりパスを受け取ることができた。

EVO2019会場の様子

セキュリティ(カバンの中身がチェックされ、金属探知機をくぐる)を通過し会場に入ると、そこはもうゲーマー天国。

巨大アーケード筐体
Saiga NAK編集部

 

ファンアートの物販
Saiga NAK編集部

 

サイドトーナメントエリア
Saiga NAK編集部

サイドトーナメントエリア、やっぱりCRTも使ってる!

プロゲーマーの日本への熱い想い

そのまま会場をうろついていると、以前ソウルキャリバーVIの配信で講師を勤めてもらったKane Blueriver氏をサムライスピリッツのプールで発見!

Kane氏は日本の格ゲーコミュニティの技術に対する切磋琢磨の精神に非常に共感しており、日本でプロゲーマーのキャリアを形成したいというアツい想いを持っている。

特に格ゲー選手にとって、修行を積む地域は重要と話していた。
彼のホームタウンであるチリのサンティアゴでは、高レベルの選手が物理的に分散しているので、なかなか対戦する機会が無いとのこと。
逆に日本では都市が密集しているので、いくらでも高レベルの選手を相手に武者修行が出来る。
特にキャラ数が多いゲームだと、対策のためにキャラ毎に強い対戦相手を求めることになる。
対戦を通じて成長することが必須な格ゲープレイヤーにとってこれは死活問題だ。

世界中の格ゲープレイヤーの状況、どういうニーズがあり、どんな支援が提供できるかについて話し込み、再会を約束し、この人の目玉の一つであるドラゴンボールファイターズの対戦エリアに足を向けた。

一体感と熱気

ドラゴンボールファイターズの対戦をしているエリアに近づくと、ひときわ熱気に包まれていた。ちょうど決勝トーナメントがはじまったところで、続々と観客が集まってきた。

そしていよいよWinners Final。
壇上には日本のGO1選手とホームであるアメリカのSonicFox選手。
セットのたびにあがる歓声。
そして元気玉が放たれる度に、会場も一体となって元気玉。

オラにちょっとずつだけ元気をわけてくれ・・・!!
Saiga NAK編集部

もちろんゲームをやり込んでて、いかに繰り出されてる技がすごいか知っていたり、英語の解説を理解できた方が楽しめる。
ただ、それだけではない。言葉がわからなくても、ゲームのことを知らなくても会場の盛り上がりと、格ゲーならではの勝敗のわかりやすさで、格ゲー初心者でも瞬時にその雰囲気に飲み込まれる。
国際大会ということもあり、自分の国の選手が勝ち上がる事に対してこみ上げるものも強く感じる。

GO1氏が優勝を勝ち取った瞬間、歓声をあげている自分がいた。ホテルの部屋に帰ってから配信を見直し、涙する氏の姿、それを讃えるSonicFox氏の姿を改めて見て、その場に居た感動の余韻に浸った。

EVO2019最終日、競技会場

最終日は初日・2日目と場所が変わり、Mandalay Bay Event Centerへ。
リュックの持ち込み禁止を指摘されたプレイヤーが引き返す等、セキュリティはより一層厳しくなっていた。最低限の荷物を持ちながら会場へ。

最終日はセンターステージでの対戦のみ
Saiga NAK編集部

朝食がわりのハンバーガーを購入し、全体が見渡せるスタジアム後方に陣取り、BBTAGの決勝を見る。
キャメイ氏がセット間にお菓子でドーピング?する姿に観客が沸き、Grand Finalsも興奮の中終了。

そしていよいよストリートファイターVの決勝トーナメント。
・・・の前にカプコムの小野義徳氏が壇上に上がり、巻物に書いた想いを読み上げ、最後は会場全員で昇竜拳で締めて会場を盛り上げる。
MCも会場を煽り、ボルテージはどんどん上がる。

小学生の頃毎日遊んでいたたタイトルを、このような形でラスベガスで見るとは、当時は夢にも思わなかった。

そして選手たちの攻防に唸りながら自分のEVO観戦は終わりを迎えた。

至る所で感じた愛

どうやってゲームの楽しさをより多くの人に知ってもらうか?言語を超えて共通のプラットフォームを介してコミュニケーションをとる楽しさ。
会場一体となって応援する姿。
参加した二日間、話したプレイヤーや会場の空気から感じたのは格ゲーに対する愛だった。

自分にとって一つ印象的だった会話は、公式物販のレジを待っているとき。
商品を渡してくれたスタッフと雑談してたとき、「EVOへの参加が初めてだ」と伝えた時・・・

僕は今回で8回目の参加さ。普段はウィスコンシンの地ビール会社で働いているよ。
でもこのイベントが好きで毎年スタッフをやっているのさ。

・・・やはり、コミュニティを支えているのはジャンルに対する愛だった。