ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は組織内の構造改革を行い、約900人の人員削減に着手することを発表した。
PlayStation Studiosを含む世界中の社員が対象で、London Studioの解散も予定のうちにある。
SIEが約900人の人員削減に着手
SIEは日本時間2024年2月27日(月)夜にSIE.Blogで構造改革方針を発表。
同社の人員全体のおよそ8%にあたる約900人を削減することを明らかにした。
ジム・ライアン社長兼CEOは成功の一翼を担ってきた非常に優秀な社員の貢献は代え難いものとしつつ、現在のゲーム業界の大きな変化にも言及。
デベロッパーやゲーマーの期待に応えて最高のゲーム体験を届け続けるためには体制を整えることが必要だとコメントした。
また、SIE.Blogでは社員に向けて送信したemailの内容も公開。
人員削減の対象は全ての地域の社員としたうえで、London Studioの解散やFirespriteについても特記されている。
emailの内容(一部抜粋)
数ヶ月間、慎重に検討を重ね、リーダーシップチームで何度も議論を行った結果、今後もSIEの事業を成長させ、会社を発展させていくためには、この改革が必要であるという結論に至りました。
・SIEの現在の人員のうち、約900名(約8%)の人員削減を想定しています。
・対象となるのは、米州、欧州、日本およびその他のアジアパシフィックを含むすべての地域の社員です。
・PlayStation Studiosのいくつかのスタジオも対象となります。
UKでは、SIEから以下の内容を提案します。
・PlayStation StudiosのひとつであるLondon Studioの解散
・同じくPlayStation StudiosのひとつであるFirespriteでの人員削減
・UKのSIE全体で、さまざまな領域における人員削減
・日本では、社員のSIE社外への転進に向けた「ネクストキャリアサポートプログラム」を提供します。詳細は別途案内します。
・その他の国では、本構造改革の対象となったり、影響を受ける可能性がある社員の皆さんと面談を始めます。
また、PlayStation Studios統括責任者のHermen Hulst氏は今回の人員削減によって開発段階にある一部プロジェクトについて事実上の中止を発表。
“ひとつ強調しておきたいのは、一部のプロジェクトが中止になるのは、関係していたメンバーの才能や情熱が原因ではないということです。”など、コメントからは悲哀が感じられる。
PlayStation 5は発売4年目を迎え、市場への供給も安定に向かっている。
一方で販売目標台数の下方修正など風向きが厳しいことは感じられ、世界的な物価高も要因のひとつであることは間違いないだろう。
レイオフやM&A、新規参入など2024年のゲーム業界は再編の年になりそうだ。
【SIEコーポレートブログ】
ソニー・インタラクティブエンタテインメントはグローバル規模での構造改革を発表しました。詳しくはこちら⇒ https://t.co/eWokUbQ3Ci pic.twitter.com/jzqSH5DDrc
— プレイステーション公式 (@PlayStation_jp) February 27, 2024