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eスポーツの競技種目である「レースゲーム」とはどんなゲーム?

eスポーツの競技種目である「レースゲーム」とはどんなゲーム?
その他

eスポーツとは言っても、フィジカルのスポーツとゲームはほとんどが大きな違いがあります。しかし、レースゲームに限ってはリアリティを追及しているため、実際の車と近い感覚で操作ができ、レースゲーマーから実際のレーサーになった人もいるほどです。

ここでは、そんなレースゲームの基本的なことや代表的な人気ゲームについて解説していきます。

レースゲームとはどんなゲーム?

racegame
pixabay

レースゲームは乗り物を操縦し、順位やタイムを競争をするゲームです。自動車やオートバイをはじめに、自転車、船舶、飛行機、宇宙船、架空の乗り物などが対象です。

ジャンルとしては大まかに以下の3つに分けられます

・アーケード系のゲーム(簡便さと爽快感重視しており、その反面現実性を軽視しているもの)
・カーアクション系のゲーム(車や乗り物を使って非現実的な無茶な走りをするもの)
・シミュレーター系のゲーム(現実の車の挙動の再現をできる限り目指したもの)

扱う乗り物はF1やラリー等の実際のモータースポーツが主に使われます。それ以外にもゲームのオリジナル性を表すためにラジコン模型や、ミニ四駆やチョロQなどの模型によるものもレースゲームに含まれます。

模型を対象としたレースゲームは、視点(遠隔操作であるため遠距離からのコース全体を眺める俯瞰視点になる)や車本体の重量感などが実車を利用したレースゲームとは異なります。

また、ミニ四駆等は発進後は操縦できなくなるためレースそのものは単なる結果表示で、そこに至るまでの車のチューニングがゲーム性の基幹となるのが特徴です。

レースゲームの代表的なタイトル

特に盛り上がっているレースゲームを紹介します。

Formula One

Formula Oneはユービーアイソフトから2017年に発売されたゲームです。

2018年に発表された最新作では2018年シーズンのチーム、ドライバー、マシンからレギュレーションの変更まで全て収録されています。また、最新技術を駆使した映像表現により、サーキット場にかかる霧、空気中に舞う砂埃、空や雲といった周辺環境やドライバーの表現や動きを緻密に再現されています。

2017年にPS4やXbox One向けにリリースされている「F1 2017」を使い、F1を運営するFIA(国際自動車連盟)主催のもとeスポーツ大会「Formula 1 Esports Series」が開催されました。

オンライン上の予選には6万3000人以上の選手が参加しており人気がわかります。上位20人による決勝戦は、翌日行われたF1アブダビグランプリの決勝戦以上に白熱したレース展開なり世界中で注目されました。

rFactor

rFactorは、レースゲームのジャンルですが、シミュレーターに近いゲームです。

Image Space Incorporatedというアメリカの会社が開発したレースゲームで、この会社の製品はEA Sports F1SeriesやNASCAR Thunder Seriesなど、主にアメリカの大手ゲーム会社エレクトリックアーツの名義で発売されていることが多いです。

最も本物のレーシングカーの操縦に近く、シミュレーターとして完成度が高いことが特徴です。ゲーム開発のためにコースは実際のコースを全てレーザースキャンし、数日かけて、1mmの凹凸も誤差なく計測しています。路面の凹凸も全て計測するので本物と同じタイムが出せます。

eスポーツの世界でも人気が高く、アマチュア(国内だとrFactor Middle Distance Super Seriesなど)からプロレベルまで様々な大会が開かれており、実車と同様レギュレーション(改造の規制などの細かい大会ルール)が決められているため、あたかも実車の大会に出場するような雰囲気です。

Need for Speed

Need for Speedはアメリカのエレクトロニック・アーツで開発されたゲームです。

実在のスポーツカーが多数登場し、公道で警察との追跡劇をしたり、サーキットでのレースを繰り広げるなど走りの種類も豊富です。シリーズを開発しているエレクトロニック・アーツ社は2016年までポルシェ社と独占契約しているため、ポルシェをレースゲームで操作できるのはNeed for Speedのみでした。

Need for Speedのeスポーツの歴史は古く2007年の第2回アジア室内競技大会から競技として採用されています。当時から人気は高く、現在もその大会が世界中で続いていることからゲームの良さが伝わってきます。

GRAN TURISMO(グランツーリスモ)

グランツーリスモは1997年にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売され、販売総数は7674万本とレースゲームの代名詞といえます。世界中の人々にプレイされているゲームのひとつです。

eスポーツとしてはFIA公認の2つのオンラインチャンピオンシップレースが行われています。一つはプレイヤーが母国を代表して参加する「ネーションズ・カップ」で、もう一つは自分の好きな自動車メーカーを選んで参加する「マニュファクチャラー・ファン・カップ」です。どちらのレースゲームも優勝者はF1などの優勝者に交じってFIAのセレモニーで表彰されます。今後は新型スープラも投入予定といいますから期待も高まります。

また、グランツーリスモSPORTでは、一定以上の成績を残せばFIAから現実のライセンスと同等の価値を持つ公式ライセンスが発行されます。こちらもこの大会の大きな魅力です。